"REVUE DU LUXE" ~ 自腹散財による逸品レビュー

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エベラール クロノ・クアトロ “通好み”

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エベラール クロノ・クアトロ(レザーストラップ:ジャガー・ルクルト製)

通好みの時計ってあると思います。

一般的には幅広く認知されていない、当然人気もない、でも高品質&高価。

そんなマニアックな存在ですが、確かに良いものを作っているブランドがあります。

エベラールもその一つかもしれません。

日本では 『イタリアにて絶大な人気を誇る』とよく説明されていますが、そんなことはないと思います。

そもそも年間生産本数が1万本しかない時点で、絶大な人気を誇るわけがないと思います。。。

でも、その存在感は確かに格別で、他のブランドにはない独特の価値観が感じられる時計だと思います。

横4連のクロノクワトロはバーゼルで発表された当時、かなり話題になりました。

日本国内ではビームスで展開されることで、『こだわりの時計』として、認知されることになりました。

もともとはスイス、エベラール社がイタリア海軍の将校用時計として手巻きのクロノグラフを供給。

これによりイタリアにて有名となり、戦後を経て、現在に至るまでスイスの時計であるのにも関わらず、生産量の多くはイタリアに出荷されると言われています。

そんなマニアックなエベラールの代表モデルである『クロノ・クアトロ』を十数年使用しましたが、印象としては、『まあ、通好みだけあって、自己満足の域を出ない満足度かな(失礼!)』という感じです。

特筆すべきは4連ダイアルの存在感。

その作りの良さ、デザイン、高級感から『安い時計じゃないぞ』というアピールは十分。でも、よく見ても他人には『どこの時計なんだろう?』という疑問を拭えない、そんな中途半端感があふれる時計だと思います。

時計自体のアピール度、作り込み、デザインなどは素晴らしいんですが。。。

あと、ちょっとボリュームが大きい。

40mmはSSブレスだと春夏時計としてギリギリセーフですが、レザーベルト前提にてこのサイズはジャケットスタイルではちょっと主張しすぎ・・・(しかも厚みが14mmもあります)。

当然、登板の機会も少なく、2軍のまま長い間ベンチを温め、このたび放出となりました(涙)。

あと数ミリ、フェイス径が小さく、厚みが抑えられていれば、活用度は大きく変わったと思います。

品質及び存在感自体は不満の無い時計ですので、大柄な人、大きい時計の気にならない人には良い時計だと思います。

興味のある方はぜひお試し Allez !

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白盤面に黒のクロノ。いわゆる“パンダ”カラー